日本の文学界では、数々の文学賞が作家さんの才能を称えるために設けられていますが、中でも「本屋大賞」「芥川賞」「直木賞」は特に有名です。
これらの賞はそれぞれ異なる特色を持ち、新進の作家からベテラン作家まで、多岐にわたる文学作品が評価の対象となります。
この記事では、各賞の歴史、判断基準、そして過去5年間の受賞作品について詳しく解説していきます。
「芥川賞」「直木賞」の共通点と違い
共通点
「芥川賞」と「直木賞」はどちらも1935年に始まりました。
どちらも「公益財団法人日本文学振興会」が主催している賞で、両賞ともに年に二回、上半期と下半期に選考会が行われます。候補作は、出版社からの推薦や選考委員の推薦により選ばれ、選考委員の討論によって受賞作が決定します。
違い
<選定基準>
芥川賞:新進作家による純文学の中・短編作品
直木賞:新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本
公益財団法人日本文学振興会HP より
賞金は同じく100万円・懐中電灯。
芥川賞は新進小説家、直木賞は中堅からベテラン作家が受賞することが多いようです!
芥川賞の過去5年の受賞作
回 | 受賞年 | 受賞者 | 受賞作 | 掲載誌 |
---|---|---|---|---|
170 | 2023下 | 九段理江 | 東京都同情塔 | 新潮 |
169 | 2023上 | 市川沙央 | ハンチバック | 文學界 |
168 | 2022下 | 井戸川射子 | この世の喜びよ | 群像 |
168 | 2022下 | 佐藤厚志 | 荒地の家族 | 新潮 |
167 | 2022上 | 高瀬隼子 | おいしいごはんが食べられますように | 群像 |
166 | 2021下 | 砂川文次 | ブラックボックス | 群像 |
165 | 2021上 | 石沢麻依 | 貝に続く場所にて | 群像 |
165 | 2021上 | 李琴峰 | 彼岸花(ひがんばな)が咲く島 | 文學界 |
164 | 2020下 | 宇佐見りん | 推し、燃ゆ | 文藝 |
163 | 2020上 | 高山羽根子 | 首里の馬 | 新潮 |
163 | 2020上 | 遠野遥 | 破局 | 文藝 |
162 | 2019下 | 古川真人 | 背高泡立草(せいたかあわだちそう) | すばる |
161 | 2019上 | 今村夏子 | むらさきのスカートの女 | 新潮 |
直木賞の過去5年の受賞作
回 | 受賞年 | 受賞者 | 受賞作 | 掲載誌/出版社 |
---|---|---|---|---|
170 | 2023下 | 河﨑秋子 | ともぐい | 新潮社 |
170 | 2023下 | 万城目学 | 八月の御所グラウンド | 文藝春秋 |
169 | 2023上 | 垣根涼介 | 極楽征夷大将軍 | 文藝春秋 |
169 | 2023上 | 永井紗耶子 | 木挽町のあだ討ち | 新潮社 |
168 | 2022下 | 小川哲 | 地図と拳 | 集英社 |
168 | 2022下 | 千早茜 | しろがねの葉 | 新潮社 |
167 | 2022上 | 窪美澄 | 夜に星を放つ | 文藝春秋 |
166 | 2021下 | 今村翔吾 | 塞王(さいおう)の楯(たて) | 集英社 |
166 | 2021下 | 米澤穂信 | 黒牢城(こくろうじょう) | KADOKAWA |
165 | 2021上 | 佐藤究 | テスカトリポカ | KADOKAWA |
165 | 2021上 | 澤田瞳子 | 星落ちて、なお | 文藝春秋 |
164 | 2020下 | 西條奈加 | 心(うら)淋し川 | 集英社 |
163 | 2020上 | 馳星周 | 少年と犬 | 文藝春秋 |
162 | 2019下 | 川越宗一 | 熱源 | 文藝春秋 |
161 | 2019上 | 大島真寿美 | 渦 妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)魂結(たまむすび) | 文藝春秋 |
本屋大賞ってなに?
本屋大賞は2004年に創設された比較的新しい文学賞で、全国の書店員が「売りたい」と思う本に投票して受賞作を決定します。この賞は、書店員の推薦を通じて、広く読者から支持される作品が選ばれることが多いです。
受賞対象となるのは、前年の1月から12月までに日本で出版された小説です。
毎年4月に受賞作が発表され、書店員がオンラインで投票を行うことで最終的な受賞作が選出されます。
この賞は、毎日本を扱う書店員さんのおすすめとして、多くの読者に受け入れられ、広く支持されています。
本屋大賞の過去5年の受賞作
回(受賞年) | タイトル | 著者名 | 出版社 |
---|---|---|---|
021(2024年) | 成瀬は天下を取りに行く | 宮島 未奈 | 新潮社 |
020(2023年) | 汝、星のごとく | 凪良 ゆう | 講談社 |
019(2022年) | 同志少女よ、敵を撃て | 逢坂 冬馬 | 早川書房 |
018(2021年) | 52ヘルツのクジラたち | 町田 そのこ | 中央公論新社 |
017(2020年) | 流浪の月 | 凪良 ゆう | 東京創元社 |
まとめ
本屋大賞は全国の書店員が選ぶ、読者に推薦したい本を表彰し、直木賞はエンターテインメント性の高い大衆小説に焦点を当て、芥川賞は新進作家の純文学作品を称えます。
それぞれの作品がその年の日本を代表する作品ということは間違いありません!
「なんの本を読めばいいか分からない」という方は、ぜひ3つの受賞作から選んでみてはいかがでしょうか。
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